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執筆者の写真deerglassesmegane

想像サングラス

更新日:8月26日

冒険アニメの金字塔『天空の城 ラピュタ』は来週の8月30日で19回目のテレビ放送を迎えます。かかっていれば何回でも見てしまう映画です。

 本編の楽しみ方として「バルス祭り」なる現象にまで発展するなど、もはや日本人のココロと言っても言い過ぎではないでしょう。※この先は2・3回観ていないとわからない内容となっております。ネタバレ含みます


※画像は映画と関係ありません


 主人公シータの「たくさんの可哀そうなロボット達を操っても、土から離れては生きられないのよ」のセリフは、人間の基本的な居場所はいつもどこにあるのかを、緩みがちな文明からリセットさせてくれるフレーズです。

 主人公達は軍の巨大な欲望、ムスカ大佐の身勝手な欲望、ドーラ一家の解りやすい欲望の入り交じりの中で、最終的に何が残るのかを体当たりで応えてくれます。小さな力でも無垢な心で突き進む強さに、毎度のことながら共感してしまうのです。


 そんな高いレベルにあって、野心家ムスカ大佐はこの映画のコンセプトを最大限に演出した立役者ではないでしょうか。主役達の「正」の力をこれでもかと引き出した彼の「邪」の振る舞いは、この作品が打ち出した数字からみても、観るものを惹きつけるキャラクターと言わざるを得ません。

あまりにも完結された作品なので、続編の想像は野暮な気もしますが、

もしムスカが生きていてご来店されたら、、、




名場面と言われるセリフに

「あぁぁ、目がぁ、目がぁ〜〜」

がありますが、レンズは狩猟用の暗い場所でも見やすいカラーをセット


 ブリッジ部分は高貴な出生を思わせる彫金が施されており、またレンズを取り巻くリムの七宝はレッドカーペットのような権威的な赤が、只者ではない知性を感じさせます。その後の彼がどう返り咲いたのかを物語るようです。ふつうあれだけ痛い目にあえば猛省するのでしょうが、「ラピュタ 2 」があるならば彼はこうではないかと勝手に想像してしまいます。

 

 ドーラの最後のセリフに、船が失われても

「また船は作りゃあいい」

かわいそうに、髪の毛を切られるほうがよっぽど辛いさ

とシータの髪の方をいたわる場面にほっこりします。

「欲」はどこからともなく湧き上がるものですが、その傍らには人間的「センス」をいつも備えていないと結局は負ける。

この映画は見直す程にたくさんの学びポイントがあるのです

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